皮膚と肌。どちらも同じものを指しているように思われがちですが、皮膚のトラブルに対しては外用薬(薬)、お肌のなやみに対しては化粧品によるアプローチが適していると常々考えています。
日本化粧品検定は生涯学習を目的とする一般の方々をはじめ、学生、美容従事者を中心に幅広い年齢層の方を対象に、化粧品・美容に関する知識の向上と普及を目指した検定です。
1級はコスメを読めるプロになることを目的に、2級・3級の内容に加え、化粧品の中身(成分など)まで理解し、活用法を提案できる、化粧品の専門家としての知識が問われます。科学的根拠のある正しい知識でコスメの活用法を提案できるコスメの専門家です。
2級は美容を語れる人になることを目的に、肌悩みに応じた化粧品やメイク方法だけでなく、紫外線・食事・運動・睡眠など美肌に影響を与える要因についての基礎知識が問われます。知識を高めることで、よりコスメを楽しむことができるようになります。
当院には、日本化粧品検定1級取得者が2名、2級取得者が1名在籍しており、皮膚のトラブルに対する、医学的アプローチのみならず、お肌のなやみに適切なスキンケアなどをご提案します。スキンケアでお悩みの方はお気軽にご相談ください。
2021年12月
美白治療について
秋~冬は紫外線量が少なく、美白治療に最適なシーズンです。美白治療にはさまざまなアプローチの方法がありますが、当院ではレーザーや光治療、ピーリング、イオン導入、その他外用薬などを組み合わせて行っています。それらを組み合わせて行うことで、効果を最大限高めることができると同時に、レーザー等施術後のPIH(炎症後色素沈着)やシミの再発を予防することができるからです。
美白治療にアプローチする成分はそれぞれの段階において、さまざまな種類があります。
①これからできるメラニンを作られなくする
・メラニン合成前:メラノサイト活性物質の阻害
トラネキサム酸、TPNa(ビタミン誘導体)、フラーレンなど
・メラニン合成過程:メラニン合成に必要な酵素を阻害
ハイドロキノロン、アルブチン、コウジ酸、システアミンなど
②できてしまったメラニンを薄くする
・メラニン合成後:
メラニンの淡色化(酸化メラニンの還元) ビタミンC、システアミン、ハイドロキノンなど
メラニンの遊走阻害 ニコチン酸アミド、システアミンなど
メラニンの排出促進 AHA、レチノールなど
※当院では初回のカウンセリング時に専用の肌診断器(re-Beau2)を用いて、肌の状態を詳細に分析します。その上で、その方に最適な治療法を選択・ご提案しますが、お肌の状態によっては、積極的な美白治療をすぐに始められない場合もあります。お肌が痛んだ状態で積極的な美白治療を行うと、よりお肌に負担をかけてしまい、結果が伴わないばかりか、むしろ悪化させてしまうこともあるからです。
re-Beauを定期的に撮影することで、現在のお肌の状態、実施した施術の効果・経過が一目でわかるため、安心して施術が行えます。それを踏まえて適切な上記美白成分を選択し・ご提案します。
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