コロナ禍におけるマスクによる肌トラブル

 コロナ禍における生活習慣の変化で、敏感肌を自認する20~30代の女性の98%がなんかかの肌トラブルを実感しているとのデータがあります。具体的にはニキビの悪化、口回りの乾燥、肌荒れ、肝斑の悪化などです。

原因

『ニキビの悪化
 マスク内の皮膚温が1度上がると、皮脂分泌は10%増加すると言われています。しかも、それはマスク内のみならず、額などのマスクに覆われていない部分にも起こります。その結果、皮脂分泌増加による毛穴の閉塞、常細菌叢の乱れによりニキビの悪化を来すと考えられます。
『口回りの乾燥
 マスク内は高温多湿の状態です。その結果TEWL(経表皮水分蒸散量)が増え、実は皮膚は乾燥の方向に傾いているのです。20代以降のニキビは口回り、顎回りにできることが多く、その多くは乾燥やストレスに起因すると言われています。
『肌荒れ
 上記理由による乾燥に加え、不織布による摩擦が加わります。さらに皮脂分泌の増加、常細菌叢の乱れ、汗によるpHの上昇も加わり、脂漏性湿疹などの肌荒れを来します。
『肝斑の悪化
 肝斑の悪化は外的要因、内的要因様々ありますが、マスクによる摩擦や肌荒れによる慢性炎症の継続も大きな要因と考えられます。

対策

『スキンケア』
 ①洗う:化粧品は落としやすいものを使用し、洗顔時にできるだけ摩擦が入らないようにします。少ない量のクレンジング剤やふき取りシートは摩擦を強め肌を痛める原因となります。洗顔はたっぷりの泡で手が肌に触れないように行います。
 ②補う:セラミド入りの化粧品を使用し適度な保湿を行います。ニキビのあるかたは油分の多い化粧品はさけ、ノンコメドジェニックテスト済みのものを使います。
 ③守る:UVケアは必ず行います。(敏感肌の方はノンケミカルのものを選びます)
『ニキビ対策』
 ①クリニックで処方されるBPO/アダパレン外用製剤
 ②外用抗菌薬
 ③内服薬(抗菌薬/漢方薬/ビタミン剤)
 ④生活習慣の見直し
『マスクの見直し』
 ウイルス感染対策予防の観点からは不織布のマスクが推奨されます。しかしながら、不織布は表面の繊維による肌への刺激・摩擦が加わりやすく、またマスク内部が高湿度になりがちです。
 スキンケアの観点からはシルクや綿のマスクが推奨されますが、不織布の中にそれらの素材を一枚挟むだけでも効果が認められます。
 
 ※院内に不織布マスクにかぶせるタイプの綿マスクを置いてありますので、是非ご覧ください。

こどもの『あざ』への不安がなくなる本

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 診療時間内にすべての疑問や不安にお答えするのは難しいかもしれませんし、一度聞いても完全に理解するのも困難です。そのような方にお勧めの本です。
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