原発性腋窩多汗症治療薬エクロックゲル®にツイストボトル登場

 日本初の保険適用の原発性腋窩多汗症用外用剤であるエクロックゲル®に今回ツイストボトルが追加されました。容器の吐出⾯から直接外用できるようになったことで、薬液に触れることなく、より安全性が高まりました。サイズも小さくなり、携帯性も便利になっています。

ニキビ治療薬に新たな剤形

 2023年5月31日より新たにベピオローション®が追加発売されました。以前のベピオゲル®はとても効果に優れた外用薬ではありましたが、刺激感が強く、一定の割合で継続使用が困難な方がいらっしゃいました。新たに追加されたローションは刺激感を抑えるとともにその剤形から使用感も改善されています。

フォトフェイシャル®学生限定特別料金

 シミ・そばかす、くすみ、赤ら顔、小じわ、毛穴の開き、ハリといった肌老化だけでなく、ニキビ、酒さにも効果を発するフォトフェイシャル®ですが、自費診療ですので、学生の方にはなかなか手を出しづらい施術です。一方でそばかすやニキビで悩む若い方も多く、今回、学生の方限定で特別料金を設定いたしました。
 詳しくは以下をご参照ください。
 料金案内 | ゆげクリニック
 美容皮ふ科 | 診療科 | ゆげクリニック

紫外線が強くなる季節にご注意!

紫外線月内変動

 桜も開花し、暖かい陽射しが気持ちのいい季節になりました。同時に、紫外線の量も徐々に増える季節になります。特に5月はUVAの量が1年で1番多く、念入りな対策が必要になります。

日焼け止めの種類

 コロナ禍の生活においてマスクは欠かせません。マスク内部はただでさえ高温多湿です。気温が上がるとさらに汗をかきやすくなり、マスクによる摩擦も加わって日焼け止めが落ちやすい状況になります。その場合、ウォータープルーフタイプの日焼け止めがおすすめですが、お肌へダメージを来したり、クレンジングが必要になったりします。 
 肌荒れが気になる方はノンケミカルタイプの日焼け止めがおすすめですが、白浮きや軋みを来すものもあります。その問題を解消するためにナノ粒子を配合する場合もありますが、肌への浸透が懸念され、より肌に優しいものを選びたいときには「ナノ粒子不使用」や「ノンナノ」と記載されたものを選びましょう。ブログ参照

適切な量の外用を

 日焼け止めに記載されているSPA/PA値は、適切な量を塗った場合に発揮されます。全顔に塗る場合、ミルクタイプでパール大2個、ローションタイプで500円玉大です。量が少ないと十分な遮光の効果が発揮できませんので注意が必要です。

敏感肌のための日焼け止め選び

敏感肌でも使える“紫外線吸収剤不使用の日焼け止め”とは?

 日焼け止めには、主に「紫外線吸収剤」を使ったタイプと、「紫外線散乱剤」を使ったタイプがあります。
 紫外線吸収剤は受けた紫外線を吸収してから放出することで肌を守るのですが、人によっては肌が赤くなったり痒くなったりというアレルギー反応が起きてしまうことがあります。
 対して紫外線散乱剤は、受けた紫外線を散乱・反射させることで紫外線による肌へのダメージを防ぎます。肌への負担が少なく、敏感肌や子どものデリケートな肌にはこちらがおすすめです。パッケージに「紫外線吸収剤不使用」「ノンケミカル」という表示があれば、それは紫外線散乱剤を使用したものなので、確認しておきましょう。

紫外線吸収剤不使用の日焼け止めの選び方

 敏感肌は乾燥などによって肌のバリア機能が弱くなってしまい、少しの刺激にも過剰に反応してしまう状態です。なるべく肌への刺激となる添加物は配合されていないものや、少ないものを選びましょう。具体的には、無香料・無着色・低刺激とはっきり表記されているものがおすすめです。敏感肌の方はパッケージの表記を参考にして選びましょう。

使用感も要チェック。白浮きや軋みに注意。

 ノンケミカルの日焼け止めを選ぶ際に、「ノンケミカル」と記載されていない場合は、手に取って伸ばしてみると、透明に伸びるのが紫外線吸収剤使用の日焼け止め、白っぽく伸びるのがノンケミカルの日焼け止めと見分けることができます。散乱剤の酸化亜鉛や酸化チタンが白い色をしているため、このような確認ができるのです。

「ノンナノ」「ナノ粒子不使用」のものを選ぶ

 散乱剤を使用した日焼け止めは、白浮きや軋みが出やすいという問題があります。その問題を解消するために、ナノ粒子を配合している場合があります。ナノ粒子はその名の通り、粒子を小さくしてベースへの配合を良くしているもので、肌への浸透が懸念されています。より肌へ優しいものを選ぶ場合は、「ナノ粒子不使用」や「ノンナノ」と記載されているものを選ぶといいでしょう。

肌へのダメージも手間も軽減!お湯や石鹸で落とせるものを選ぶ

 特に効果の高い日焼け止めですと、落とす時に専用のクレンジングなどが必要な場合がありますが、クレンジングは肌への負担が大きいため、なるべく避けたいところ。そこで、単純に「落としやすい」や「専用クレンジング不要」と記載のあるものを選ぶといいでしょう。
 お湯や石鹸で簡単に落ちるということは、肌への負担を考えると良いことですが、それだけ日常生活の中でも日焼け止めが落ちやすいということです。散乱剤を使用するタイプの日焼け止めは、肌の内部に入れるというよりは、肌にのせてベールで紫外線をはじいているイメージです。
 塗りなおしを頻繁にしないとすぐに日焼け止めの成分がなくなってしまい、効果が薄れてしまうことがあります。なるべく頻繁に、2~3時間を目安に塗り直すように意識しましょう。

日常生活ならSPF30・PA+++ほどでもOK

 SPFやPAはUVカット効果の強さを表しています。紫外線にはUVAとUVBの2つの波長の異なるものがあり、SPFはUVBを、PAはUVAを防ぐ効果があります。SPFは50、PAは++++が最大です。
 効果が強くなるほど肌への負担も大きくなりますので、日常生活で使うという方にはSPF30、PA++程でも構いません。もちろん海や山のレジャーで一日中強い紫外線に晒される時は効果の強いものを選んだ方が良いので、用途によって使い分けることも必要です。

敏感肌・乾燥肌は「保湿成分」配合をチェック

 敏感肌や乾燥肌の方は、ヒアルロン酸やセラミドと言ったおなじみの保湿成分をはじめ、植物由来の天然の保湿成分を配合したものがおすすめ。成分表を確認し、自分の肌に合ったものを選んでみてください。
 紫外線吸収剤を使用している日焼け止めは、ジェルタイプ・ローションタイプ・スプレータイプに多く見られます。ミルクタイプクリームタイプは紫外線吸収剤を使っていないものが多いので、日焼け止めを選ぶ上で一つの目安にすることができます。
 もちろんすべてに当てはまるわけではないので、必ず「紫外線吸収剤フリー」や「ノンケミカル」という表示があるかも併せて確認しましょう。

「ハイフ美容」被害相次ぐ 超音波施術、規制求める 消費者事故調が報告書

 ハイフは「高密度焦点式超音波」の略称で、超音波で皮膚を傷つけずに皮下組織を加熱することで肌や表情筋の引き締めをする施術です。ハイフ施術は適切に行わなければ顔の神経障害などを起こすリスクがある難しい施術にもかかわらず、医療クリニックだけでなくエステサロンでも美容目的で施術が行われているのが現状です。
 非常にすぐれた理論に基づいた施術ですので、神経の走行、部位、患者さんの肌の状態(脂肪の厚み、表情筋の緩み具合など)を十分に理解したうえで行う分にはとても良い機械だと思います。しかしながら、それを理解していない施術者や初めから適応のない患者さんに施術すると、効果がないばかりか、むしろ合併症や後遺症を残してしまうこともあります。
 まだ比較的新しい理論に基づいた機械で、良し悪し両方の知見が集まりつつある段階ですので、当院では今のところ導入しておりません。
 ご興味のある方、施術を受けたいと思っていらっしゃる方は必ず、医療クリニックで受けるようお勧めします。
「ハイフ美容」被害相次ぐ 超音波施術、規制求める 消費者事故調が報告書(時事通信)
美容機器「HIFU」の施術で事故増加 ”施術者の限定”など再発防止策を消費者安全調査委が提言(テレビ朝日系(ANN))
火傷や神経損傷も…「ハイフ施術」の事故増加 調査委が法規制求める 消費者庁(TBS NEWS DIG Powered by JNN)

エクオール含有食品「エクエル パウチ120粒」偽造品に関するご注意

 インターネット等で 『エクエル』の模造品が出回っているようです。1円でも安く購入したいのは人の常ですが、「エクエル」の正規販売ルートである医療機関・調剤薬局(対面販売)および大塚製薬の公式通販「オオツカ・プラスワン」以外で販売の製品につきましては、すべて偽物ですのでご注意下さい。
エクオール含有食品「エクエル パウチ120粒」偽造品に関するご注意|お知らせ|大塚製薬 (otsuka.co.jp)
 ※当院はメーカーより直接商品を入荷している正規販売店です。

再発性ヘルペスに対する新しい治療法:PIT(Patient Initiated Therapy)

 再発性ヘルペスに対するPITという新しい治療方法(保険適用)があります。 PITとは、あらかじめ処方された薬剤を初期症状に基づき患者判断で服用開始する治療方法です。受診時に症状がなくても、口唇ヘルペスと診断されたことがあり、ご自身で初期症状の判断が可能な方は、再発にそなえてあらかじめお薬を処方してもらえる場合があります。くわしくは受診の際にお尋ねください。

最近読んだ興味深い本~腸内フローラ10の真実~

 2015年に某テレビ局で『腸内フローラ 解明!驚異の細菌パワー』という番組が放送されました。その際の放送内容に非常に衝撃を受け、ヨーグルトをはじめとした発酵食品に興味を持つようになりました。最近本屋さんで、たまたまその番組の続報が記された本を見つけましたので早速読んでみました。


 ①腸内フローラしだいで、“やせ”にも“肥満”にもなる?
 ②糖尿病は“腸内フローラに効く薬”で治せる?
 ③腸内フローラが作る物質『エクオール』はお肌を若返らせる?
 ④腸内細菌にはがんを“防ぐ菌”と“引き起こす菌、どちらもいる?
 ⑤腸内細菌が“謎の動脈硬化”を引き起こす?
 ➅花粉症やアトピーなどのアレルギーを腸内細菌が防いでくれる?
 ⑦腸から細菌の毒素が“漏れる”と万病のもとになる?
 ⑧あなたの性格はあなたの腸内細菌が決めている?
 ⑨腸内細菌が脳に“話しかける”ことで、うつ病が改善する?
 ⑩自閉症にも腸内細菌が関わっている?

 人間の腸に住み着いている細菌の数は100兆以上、また人間の遺伝子の数が2万数千にたいして、腸内細菌の遺伝子の総数はその100倍。こうした腸内細菌は人間が食べたものをエサにして生きいますが、人間もその“生態系”により恩恵を受けている部分も多くあります。そう考えると人間が主ではなく、むしろ細菌のほうが“本体”と呼ぶべき存在なのかもしれませんね。

※本の貸し出しを行っていますので、興味のある方は受付にお申し出ください。