2022.02.13 /
脂漏性皮膚炎

脂漏性皮膚炎とは

 脂漏性皮膚炎は「脂漏性湿疹」とも呼ばれていますが、あまりかゆみがないのが特徴です。皮脂の多い頭部や髪の生え際、耳の後ろ、前頭部、鼻の周りに発生しやすく、女性よりも男性によく見られる疾患です。また生後数カ月の赤ちゃんにもよく見られます。

症状

 初期には、頭皮にフケが目立ったり、眉毛や小鼻周辺に赤みや肌荒れを生じたりしますが、かゆみが少ないので見過ごしされがちです。放置することで症状が進み、フケが大きくなり、かさぶたのようなかたまりになることもあります。

原因

 はっきりとした原因はわかっていませんが、直接的な原因の一つとして皮脂の過剰分泌が挙げられます。皮脂の過剰分泌については、体質的要素や環境的要因、精神的ストレスなどが関係するとされています。
 また、皮膚に常在するマラセチア菌が皮脂を栄養源とし皮脂に含まれる脂肪酸を分解することが肌荒れの原因となるとも考えられています。

治療

 症状の程度によって、炎症を抑えるステロイド外用剤やケトコナゾールが配合された抗真菌外用剤を使用します。また、皮脂の代謝を助けたり、分泌をおさえるビタミンBの内服などを併用することもあります。
 自由診療にはなりますが、アゼライン酸や抗真菌剤ミコナゾールを含有したシャンプーを使用することもあります。

その他

・シャンプー後に髪が濡れたままにしておくと、頭皮で雑菌が繁殖しやすくなります。洗髪後には早めにドライヤーで髪を乾かすように心掛けましょう。
・顔や身体には化粧水・乳液・ボディークリームなどで適度な保湿を行いましょう。皮脂の過剰な分泌を抑えることが可能です。
・アルコール、香辛料などの刺激物、甘い食べ物、脂っこい食べ物などを摂取しすぎると皮脂過剰分泌の原因となります。バランスの良い食生活を心掛けましょう。
※抗真菌剤ミコナゾールを含有したシャンプーやボディソープのサンプルを用意しています。お気軽にお問い合わせください。