まぶた

二重、目頭切開、目尻切開、その他

 二重にするだけでも多種多様な方法がありますが、逆に言えばそれぞれにメリット・デメリットがあるということです。すべてに対応できる方法があれば、それ一つで済むはずですが、実際にはそうではありません。
 それぞれのメリット・デメリットを十分説明した上で、最適なプランを提案します。またそれらを組み合わせることで生まれ持った目の形を活かしつつ、理想の形に近づけます。
 また、一般的にアジア人は上眼瞼内側(目頭)に蒙古ひだと呼ばれるひだがあります。この“ひだ”があることで西洋人と比べると幼い印象に見えがちです。二重の立ち上がりがこの“ひだ”によって覆われているため、ほとんどの方は、末広がり型の二重になります。

埋没法

 メスを使用せずに特殊な糸で留めることで自然な二重を形成します。ほとんど腫れませんので、他人に気づかれることなく行えます。局所麻酔下に両眼で15分程度の手術です。糸を皮下に埋め込みますので抜糸はありません。週末を利用して行うのがおすすめです。

 以下のような方に向いた術式です。
 ①ある程度二重の“くせ”はあるが、日によって・時間帯によって二重が薄くなる方
 ②切開には踏み切れないが、とりあえず二重にしてみたい方
 ③気に入らなかった場合に、元にもどせる方法を望む方

 ※注意点・その他
 ①希望する重瞼の幅、タイプによっては切開法をお勧めすることもあります。
 ②皮膚の厚い方、上眼瞼の脂肪の多い方はこの方法はお勧めできません。
 ③簡易的な方法ですので、永久的に二重が維持できるとは限りません。 ※施術から1年間、1回のみ保証しています。
 ④切開は怖いが、下垂傾向のある方は切らない下垂手術もご参照ください。

切開法(眼瞼下垂)

 局所麻酔下に上まぶたの皮膚を切開して、皮膚を瞼板(軟骨)または腱膜断端(目を開ける筋膜)に縫合することで、希望する二重のラインを作成します。二重の方と解剖学的に同じ構造を作りますので、まず元に戻る心配がない半永久的な方法です。同時に眼窩脂肪を切除することで、すっきりとした見た目にすることも可能です。

 以下のような方にお勧めの術式です。
 ①まぶたの皮膚が厚い方
 ②上まぶたの脂肪の多い方
 ③はっきりとしたラインを作りたい方

 埋没法と比べると多少腫れますが、翌日から洗顔が行え、日常の生活に支障はありません。約1週間後に抜糸を行います。局所麻酔下に30~45分程度の手術です。重瞼線(二重の線)で隠れますので傷あとはほぼわからなくなります。

 ※注意点・その他 
 ①蒙古ひだが強い方で、平行型の重瞼ラインを希望される方は、目頭切開が必要な場合もあります。
 ②切開法の場合、挙筋腱膜に手を加えることで、さらにパッチリとした目(大きな目)にすることも可能です。その場合、別途料金が発生します。

【※保険適応による眼瞼下垂治療と自由診療における眼瞼下垂症の違い】
 保険による眼瞼下垂症手術の場合、基本的に機能改善が第一の目的となります。形成外科専門医による手術ですので、もちろん仕上がりも満足度の高いものとなりますが、美容目的の手術ではありませんので、機能的支障のない手術、外見的な問題(ついでに二重にしてほしい、幅を広くしてほしい、余った皮膚も取ってほしいetc‥)に関しては自由診療となりますのでご了承ください。
 自由診療による手術の場合には、機能的改善+審美的な面からあらゆる要望に対応した手術を行います。その場合保険は適応されませんが、医学的に可能な限り、とことん対応します。

目頭切開

 アジア人に特有の蒙古ひだを取り除くことで大きな目元にする方法です。ひだの部分に皮弁を作成し、皮膚を入れ替えることで内側に被さった皮膚を広げます。ひだの程度・形によって複数の皮弁を使い分けます。

 以下のような方にお勧めの術式です。
 ①ハリウッド女優のような大人びた印象にしたい方
 ②目と目の間が広めな方(蒙古ひだによって広く見える方)

 翌日から洗顔が行え、約1週間後に抜糸を行います。局所麻酔下に30分程度の手術です。

 ※その他
 ①一重の方は、重瞼術を組み合わせることで平行型の重瞼ラインを作成することが可能です。

目尻切開

 切れ長な目にすることでシャープな印象と顔全体のバランスを整えます。目尻の部分に切開を入れ、目の横幅を外に広げます。同時に縦の幅を広げる効果(グラマラスライン効果)も得られます。皮弁を作成することで自然な形態と後戻りの予防になります。
 翌日から洗顔が行え、約1週間後に抜糸を行います。局所麻酔下に30分程度の手術です。
 
 ※左右それぞれのの目の横幅、目と目の間の幅が『1:1:1』が理想的と言われています。必要に応じて目頭切開と組み合わせることで、バランスの取れた理想的な目を作ることが可能です。

下眼瞼形成

眼の下のたるみ(下眼瞼形成)をご参照ください。