切らない眼瞼下垂手術

 眼瞼下垂手術は形成外科、美容外科の中でもかなり一般的な手術です。機能改善を目的に手術を行う場合(加齢による下垂等=保険適応)、余剰皮膚や腱膜の機能低下などを伴うことが多いため、切開を伴う手術でないと基本的に対応できません。
 一方、主に見た目の改善を目的に行う手術の場合(開瞼幅を広くする、二重を作る、はっきりさせる等=自費)や余剰皮膚を伴わない場合、切らない下垂手術を選択することも可能です。

 手術は特殊な糸を使用して、基本的に結膜側からの操作で行います。点眼麻酔、局所麻酔をしたのち、結膜側から挙筋腱膜に操作を加え、挙筋の短縮・調整を行います。その後、埋没法に準じた形で皮膚側に入れた1㎜程度の小切開から糸を出し、縫合後、糸を皮下に埋め込んで終了となります。傷の縫合は行いませんので、抜糸もありません。
 多少腫れることはありますが、当日から洗顔等行えますので、ほぼダウンタイムはありません。万が一気に入らない場合には、糸を抜いて元に戻すことも可能ですので、失うものがないことが、最大のメリットです。