2021.09.15 /
陥没乳頭

陥没乳頭とは

 陥没乳頭とは、乳頭が内側に埋没してしまっている状態のことを指します。成人女性の約10人に1人がこの陥没乳頭であると言われており、両側とも陥没しているもの、片方だけ陥没しているもの、また刺激により出てくるもの、刺激を与えても陥没したままのものなど様々なタイプがあります。

陥没乳頭の原因

 何らかの理由により乳頭を支える筋繊維組織が未発達であったり、乳管という組織が他の器官に比べて成長しきれなくなったりした場合に陥没乳頭になると言われています。

陥没乳頭の問題点

 陥没乳頭はその見た目によりコンプレックスを抱いている女性は多いです。また陥没乳首の問題は外見だけではなく、赤ちゃんへの授乳が困難であったり、乳腺炎のリスクが高まったりするなどの問題点もあります。

治療法

 陥没乳頭は40歳未満で今後授乳の予定がある方(授乳が困難であると予測できる場合や、実際に授乳障害がある場合にのみ)は保険が適応されます。外的刺激や徒手的に乳頭が突出する場合には保険は適応されません。
 さまざまな手術法があり、それぞれにメリットデメリットがありますが、乳管を傷つけないようにすることが最も重要です。その程度により複数の術式から最適な手術法をご提案します。
 手術は局所麻酔下に、日帰りで行います。翌日からは創部も含め入浴が可能で、10日前後で抜糸を行います。手術後は創部の摩擦や圧迫を防ぐため、乳頭保護器・乳頭補正器等の使用をお勧めしています。また、術後1~2か月は傷跡が硬くなり後戻りする傾向にあります。その間、内服等を行う場合もありますので、手術後2か月は妊娠を控えていただくことをお勧めしています。
 ※インターネットで検索すると国内メーカーなどからさまざまな種類のものが販売されています。手術をご検討の方は是非ご用意をお願いします。