2023.04.16 / 院長ブログ
敏感肌のための日焼け止め選び

敏感肌でも使える“紫外線吸収剤不使用の日焼け止め”とは?

 日焼け止めには、主に「紫外線吸収剤」を使ったタイプと、「紫外線散乱剤」を使ったタイプがあります。
 紫外線吸収剤は受けた紫外線を吸収してから放出することで肌を守るのですが、人によっては肌が赤くなったり痒くなったりというアレルギー反応が起きてしまうことがあります。
 対して紫外線散乱剤は、受けた紫外線を散乱・反射させることで紫外線による肌へのダメージを防ぎます。肌への負担が少なく、敏感肌や子どものデリケートな肌にはこちらがおすすめです。パッケージに「紫外線吸収剤不使用」「ノンケミカル」という表示があれば、それは紫外線散乱剤を使用したものなので、確認しておきましょう。

紫外線吸収剤不使用の日焼け止めの選び方

 敏感肌は乾燥などによって肌のバリア機能が弱くなってしまい、少しの刺激にも過剰に反応してしまう状態です。なるべく肌への刺激となる添加物は配合されていないものや、少ないものを選びましょう。具体的には、無香料・無着色・低刺激とはっきり表記されているものがおすすめです。敏感肌の方はパッケージの表記を参考にして選びましょう。

使用感も要チェック。白浮きや軋みに注意。

 ノンケミカルの日焼け止めを選ぶ際に、「ノンケミカル」と記載されていない場合は、手に取って伸ばしてみると、透明に伸びるのが紫外線吸収剤使用の日焼け止め、白っぽく伸びるのがノンケミカルの日焼け止めと見分けることができます。散乱剤の酸化亜鉛や酸化チタンが白い色をしているため、このような確認ができるのです。

「ノンナノ」「ナノ粒子不使用」のものを選ぶ

 散乱剤を使用した日焼け止めは、白浮きや軋みが出やすいという問題があります。その問題を解消するために、ナノ粒子を配合している場合があります。ナノ粒子はその名の通り、粒子を小さくしてベースへの配合を良くしているもので、肌への浸透が懸念されています。より肌へ優しいものを選ぶ場合は、「ナノ粒子不使用」や「ノンナノ」と記載されているものを選ぶといいでしょう。

肌へのダメージも手間も軽減!お湯や石鹸で落とせるものを選ぶ

 特に効果の高い日焼け止めですと、落とす時に専用のクレンジングなどが必要な場合がありますが、クレンジングは肌への負担が大きいため、なるべく避けたいところ。そこで、単純に「落としやすい」や「専用クレンジング不要」と記載のあるものを選ぶといいでしょう。
 お湯や石鹸で簡単に落ちるということは、肌への負担を考えると良いことですが、それだけ日常生活の中でも日焼け止めが落ちやすいということです。散乱剤を使用するタイプの日焼け止めは、肌の内部に入れるというよりは、肌にのせてベールで紫外線をはじいているイメージです。
 塗りなおしを頻繁にしないとすぐに日焼け止めの成分がなくなってしまい、効果が薄れてしまうことがあります。なるべく頻繁に、2~3時間を目安に塗り直すように意識しましょう。

日常生活ならSPF30・PA+++ほどでもOK

 SPFやPAはUVカット効果の強さを表しています。紫外線にはUVAとUVBの2つの波長の異なるものがあり、SPFはUVBを、PAはUVAを防ぐ効果があります。SPFは50、PAは++++が最大です。
 効果が強くなるほど肌への負担も大きくなりますので、日常生活で使うという方にはSPF30、PA++程でも構いません。もちろん海や山のレジャーで一日中強い紫外線に晒される時は効果の強いものを選んだ方が良いので、用途によって使い分けることも必要です。

敏感肌・乾燥肌は「保湿成分」配合をチェック

 敏感肌や乾燥肌の方は、ヒアルロン酸やセラミドと言ったおなじみの保湿成分をはじめ、植物由来の天然の保湿成分を配合したものがおすすめ。成分表を確認し、自分の肌に合ったものを選んでみてください。
 紫外線吸収剤を使用している日焼け止めは、ジェルタイプ・ローションタイプ・スプレータイプに多く見られます。ミルクタイプクリームタイプは紫外線吸収剤を使っていないものが多いので、日焼け止めを選ぶ上で一つの目安にすることができます。
 もちろんすべてに当てはまるわけではないので、必ず「紫外線吸収剤フリー」や「ノンケミカル」という表示があるかも併せて確認しましょう。